卒業式に向けて、日本中の小中学校では装飾活動が進んでいることでしょう。
高校の卒業式・入学式ではステージ装飾などが無いので、
中学校が、最後の取り組みになるのだと思います。
美術の授業時数が最低の時数となっている今、ステージや校舎の装飾を美術の
共同制作の手段として取り組ませたいと、私は考えています。
日常の空間を、自分たちの作ったもので飾ることによって異なる空間に出来る
ことを体験させたいと思うのです。
それに、日の丸・君が代の式と、生徒たちによる装飾・合唱の式の
どちらが、心が通う式になるのでしょうか。
上の画像は「紙貼りスチレンボード」を使った切り文字です。
2月6日の記事で紹介した、3年生の生徒たちの作品と一緒に
ステージを飾るために作っています。
彫刻刀で彫った木版のような感じの書体にしてみました。
「紙貼りスチレンボード」の作品は、カッターナイフで切り抜いています。
しかし、3ミリの厚みがあるために、普通のカッターナイフでは曲線が
うまく切れません。
「デザインナイフ」などの細工用カッターを生徒数分揃える予算が無かったので、
どうしたものかと考えました。
幸いに、普通のカッターナイフは生徒数分ありました。
調べてみると、細工用カッターの替刃が共通で使えることがわかりましたので、
替刃だけを購入。何とか予算内で収まりました。
画像の上のカッターナイフが細工用の替刃です。
刃の角度が30度になっています。
下のカッターナイフが、普通の刃です。角度は60度。
使いやすさは格段に違います。
切れ味を保つために、磨り減ったり欠けている刃を授業の前に折っていると、
「教科係にさせればいいのに、先生かわいそう・・・」と言ってくれた生徒が
いました。
そうですよね、生徒が出来ることは任せないといけませんよね。
「切り紙」に関する本が数種類発行されています。
その中からヒントを得て、卒業式の装飾にアレンジしてみました。
色画用紙に印刷して生徒に切り抜いてもらっています。
ヨーロッパでは、卵は縁起が良いものとされているらしいです。
平面だけではなく、立体的な工夫も考えています。
左側は底の部分も文字を切り抜いてあります。